次の世代!

日本代表花束

富士での日本代表強化合宿から3週間後、全関東大会が開催された。選手団も半数以上が集結した。色々な事が重なり、今迄とは違った意義深い大会となった。その一つは、3月の強化合宿の直後の開催だったことである。日本代表選手が何人か出場した。そして5月の全日本フルコンタクト大会直前、強化合宿で代表選手と一緒に汗を流した強化指定選手も多数参加した。どちらの選手も大一番の決戦前で大事な大会だった。ズバリ!結果を求められる大会であった。それをしっかり見定めることが自分の仕事でもあった。

自分の弟子も含めて“全関東で勝てずして大阪では勝てない!”と檄を飛ばした。

ずばり見届けたかったのは、昨年11月にユースジャパン強化合宿内で初めてUー19を結成し、その中から選抜した強化指定選手達の戦いぶりを見たかったのである。

一人は、一般女子中量級を難なく制した。一人は女子中学の重量級を制した。彼女は中学2年生だったが、U-19でも抜群の強さだった。その才能に驚き、年齢に関係なく特別に召集した。

男子では軽量級で3位になった選手が群を抜いていた。自分はこの選手の事を今まで知らなかった。ユースジャパン(Uー19)の時にも顔さえ知らなかった。合宿の後のレポートで初めて存在を知った(笑)。ユース合宿で主将・副主将と50名位いるだろうか?(班長)部屋長に合宿反省レポートを最終日までに提出させた。合宿後道場でレポートを読んだ時に、この選手のレポートに目が留まった。感動した。これまでのユースの歴史の中でも一、二を争う位に心に響き渡った。その50名の選手達でさえ、赤ワッペンや学年のトップを占める全国から集められたユース世代の代表でもある。しかし、正直全く感動もしない、心にも響かないレポートもある。数行で終わるものもあれば、感想や意見を求めているにも関わらず「特になし!」も多かった。3日間の強化合宿で良い点も悪い点も本当に無かったのだろうかとさえ残念に思う。本気で書いていないのである。

勿論、レポートに一番、二番を決めるつもりなど毛頭ない。それでその選手の強さが決まる訳でもない。小学校時代にあったような、読書感想文のコンクールでもないから(笑)。ただレポートを見れば、その選手の人物が見えてくるのは事実である。大袈裟に言えば、合宿に臨んだ覚悟が垣間見えるのである。組織や大会にに対する思いなどが滲み出ているのである。この選手のレポートを読んだ時に、1回目のU-22合宿の時の前田優希選手のことを思い出した。組織がどんな思いでU-22を創ったのか?ユース時代から一緒に戦って来た自分や塚本の話を聞いて、夜のミーティング時に泣いた話である。

空手に関しての、自分は感じ方や思い、考え方。いわゆる“空手観!”が大事だと思っている。

こういう男こそ、強化合宿に呼んだら強くなると思った。こういう男が意気に感じて大会で結果を出すに違いないと思った。こういう男が選手団に欲しいと思った。

“感じない選手は伸びない。叩いても響かない選手は成長しない!”と自分は思う。

合宿レポートを読んで呼んだ(笑)。知れば知るほど強かった。実績もあった。全関西で優勝している。勿論一般の部で。勿論、赤ワッペンである。誤解のないように、あくまで大会実績が一番だから!文が上手いだけで合宿呼んだら文学部の合宿になってしまう。読書コンクールでない。結果論ではないが、そういう選手だからこそ実績も出せるのだと思う。

試合は全部見た。主審もした。強かった。日本代表の飯野をあと一歩まで追い込んだ。追加召集の事もあったのだろう。強化合宿の時にあるプレゼントをした。そのプレゼント?の御礼もあったのだろう。表彰式の後、両親と一緒に挨拶に来た。言葉を掛けた。

“5月頑張れよ!日本代表目指せよ!”

挨拶に来たからこそ言葉を掛けることが出来た。写真も撮ることが出来た。縁ってそんなものである。そう言えば、今回は煌祐に会わなかったなあ(笑)。女子中量級で優勝した選手も挨拶に来てくれた。お父さんから合宿や色々な御礼を言われた。

“お陰様で優勝出来ました。監督、写真一緒に撮って下さい。”と。

今回も大会会場で色々な感動のドラマがあった。舞台の上だけではない選手の素顔を知ることが出来た。勝利も含め、そこには必ず家族の支えがあった。素晴らしい出会いがあった。

合宿に呼ばれるか呼ばれないか?選手達にとって大きかろう。心して臨まねばと改めて誓った次第である。

来年は3回目となるU-22強化合宿開催の年である。もう次の戦いは既に始まっている。準備も着々と進んでいる。第12回世界大会に向けて・・・全ては繋がっている。

まだ終わってもいないのに、もう始まってます(笑)!

『いい選手育てたね。川口は大したもんだよ。入賞おめでとう!』

『奥村師範、いつもありがとうございます!
彼は滋賀中央支部の東部地区を担当する中嶋幸作先生のもとで小学生低学年の頃から稽古しています。
私はその頃から彼の試合振りや成長振りを見守ってきました。
試合会場では朝必ず挨拶に来てくれて、試合が終わって帰る際も必ず報告と挨拶に来てくれます。
試合結果のみではなく、そうした姿勢の部分から彼は優れていました。
今後彼は確実にもっともっと強くなり、奥村師範はじめ日本強化委員の方々にお世話になる機会も多くなると思いますので、どうぞ今後ともよろしくお願い致します!』