絆!初代桃太郎

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36年前の話である。
まだ緑帯か茶帯で少年部の指導員をしていた頃の話である。小学1年生で少し泣き虫で、とても人懐っこい少年部がいた。空手の稽古のことは何も覚えていない。でも一緒に遊んだことだけはよく覚えている。肩車をして遊んだ事だけは(笑)!3年生で黄色帯の時、お父さんの転勤で千葉から引っ越した。
しかし、その少年との“絆!”は36年経っても続いた。少年は大成長し、今では大青年実業家となって世界中を駆け巡り活躍している。世界大会や全日本大会には社員総出で応援に来てくれる。奥村道場の応援Tシャツを着て。今日は千葉の道場まで挨拶に来てくれた。自分がお祝いしなければいけないのに最高の贈り物を戴いた。スケールの大きさ、その思いに感動した。36年振りに一緒に稽古をした。桃太郎や道場生達と一緒に。当時のまま黄色帯を締めて・・・その姿に涙が出た。
今週土曜日、少年は人生最大最高の晴れの舞台に立つ。勿論、最高の伴侶を伴って。
“大智、今日は一番忙しい時なのにわざわざ千葉まで来てくれて本当にありがとう。道場の宝物にするからね。”…
“大智、真理子さん、結婚おめでとう!いつまでもお幸せに!!”

嬉しい事って重なるものである。

昼飯も食べずにいたのでお腹が空いたので弁当を買おうと、閉店前のトップマートに急いで向かっていたら・・・携帯電話が鳴った。自分の一番お気に入りの「椿姫 乾杯の歌♪」が流れた。

日曜日のこんな時間、急用か!車を止めて・・・。この着信音だけは総本部事務局と、世界に3人しかいない(笑)。・・・緑代表だった。

『奥村さん、珍しい人に変わりますからね~!』

受話器の向こうは騒がしかった。渋谷か青山か、何処かの居酒屋かな?誰だろうと?楽しみに出たら・・・まさか九州福岡からだった。まさかまさか愛する弟だった(笑)。

今日は福岡支部の昇級審査会の日だったらしい。

木曜日は木更津で新極真会のゴルフコンペ。金曜日は理事会。日曜日はもう福岡。相変わらず緑代表は多忙の毎日である。

勿論、緑代表も啓治も今日の千葉南支部の出来事は知らない。

奥村師範が涙をこらえて「初代桃太郎の手紙」を読んだ事を知る由もない。

今日は最高の一日だったのに。それでもまだいい事があった。

絆!って、こんなものかもしれない。

変わらぬ絆に感謝!感謝!