友に届け 魂の武田節!

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生まれ故郷のみやこ町犀川(旧:犀川町)で毎年秋に行われる産業祭り。弟啓治(師範)が福岡支部師範代に就任して故郷犀川にも分支部道場を創った。それ以来、毎年この産業祭りで演武を行ってきた。啓治が田舎に創った道場もこの演武も啓治自らが育てた後輩達が、啓治の後をしっかり守っている。その犀川産業祭りが今年は11月17日、18日に盛大に開催された。昨年に続きリハビリ中の啓治も特別参加、民謡披露とその演武は18日に行われた。

時は同じくしてユース合宿真只中、左手の迫真の演武「瓦10枚割り」だった。

友の事は合宿初日の夕方に自分が知らせた。勿論、危篤の知らせもしていた。いまだ右半身不随の身である。東京まで駆け付けられないもどかしさ。くやしさもあろう。絶句していた。

どんな思いで演武をしたのだろう?どんな思いで民謡を唄ったのだろうか?啓治が唄い上げた今年の民謡は武田節だった。偶然にもユースジャパン強化合宿の開催場所である山梨県の民謡である。来たる世界決戦に向けて日本代表候補の選手達と厳しい稽古をしている時に、届けとばかりに魂で唄い上げた武田節だった。

 ♪ 一.甲斐の山々 陽に映えて

    われ出陣に憂いなし

・・・・

   二.祖霊まします この山河 

        敵に踏ませてなるものか

          人は石垣 人は城

       情けは味方 仇は敵 仇は敵 ♪

怒涛の戦国時代を生き抜き、美しい甲斐の山々(民と領地)を命懸けて守らむとする武田信玄公の雄叫びが聞こえるような気がする。武田軍の象徴である風林火山の旗が目に浮かぶようである。

武田節を聞きながら、富士の麓に集いしユースジャパンの戦士達が、新極真会の旗の下で厳しい稽古に励む姿が思い出され、友を思う啓治の心情を察すると涙が溢れてしようがなかった。

富士に向かうバスの中で聞いた友の悲報。高速から富士山の全景が見えた頃である。涙を隠しひとり悲しむ自分を励ますかの如く、富士から友の声が聞こえた。はっきりと聞こえた。

『監督、いつも見守ってますから。必ず王座を守って下さい。強い日本代表選手団と強い千葉南道場を作り上げて下さい!』

まさに出陣の時に弱気になるなよ!との友の叱咤激励だった。

今思えば、“♪われ出陣に憂いなし♫”の心境だったような気がしてならない(涙、涙)。

友との最後の会話も富士だった。今年3月のU-22強化合宿の時だった。日本選手団とユースジャパンで緑代表や三好副代表とこの10数年間苦楽を共にしてきた201号室だった。二日目稽古終了後、部屋で二人きりになった時に代表が突然携帯を取り出した。

『今、監督と一緒ですよ!』と・・・・友だった。

富士は新極真会にとって聖地である。日本選手団にとっても、ユースジャパンにとっても日本一の山富士はまさしく聖地、世界を目指す象徴の山である。またひとつ富士に行く意義が出来た。時に辛い時もあろう。しかし、友と語らいが出来るから。友に毎年勝利の報告が出来るから。だからこそ何としてでも来年は大勝利の、最高の報告をしなければならない。

先輩方が築き上げてきた日本代表選手団。そして守ってきた日本の王座。空手母国の威信に懸けて、この命に懸けても、最強の日本代表選手団を結成して守ってみせる。

 日本の王座 敵に渡してなるものか 

 団結 絆 新極真会

“兄弟、いつも一緒だから(涙、涙‥涙)!”