一宿一飯の恩義!

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今や全世界空手道連盟新極真会(WKO)は加盟国数が101ケ国となった。支部長の数は351名、まさにフルコンタクト空手界で最大の組織に発展した。第12回世界大会の後に「富士緑の休暇村」で開催された世界空手セミナーには新極真会の世界の仲間達が集結した。

世界の新極真会の頂点に立つ緑代表は言わずと知れた第5回世界大会のチャンピオンである。セミナーで五段だけの師範グループを指導したハワード・コリンズ師範は世界大会の第1回から出場し、映画や劇画でも有名な百人組手を達成した強豪選手だった。欧州委員長のオランダ支部長のクン・シャーンベルク師範やスウェーデン支部長のミカエル・ソ-ベスト師範など、大山総裁に憧れて極真総本部で修行した師範方も少なくない。組織名が新極真会になって世界大会に出場してから支部長になった選手もたくさんいる。ロシアのデニス・グリゴイエフ支部長、ローマン・ネステレンコ支部長。バレリー・デミトロフ選手も現役ながらブルガリアの支部長である。世界各国の支部長達のほとんどが世界の舞台で活躍した世界戦士なのである。空手の世界の師範だから、当然と言えば当然のことであるが。2年前の夏に塚本支部長と一緒に出稽古に来てくれたベルギーのクン師範は第5回大会の4回戦で緑代表と戦った選手である。会場で会った時も、自分にあの言葉を笑いながら言って再会を喜ぶ握手をした。

“Oh~!Brother、Same Story~!ワッハッハー!”

世界大会でお互いノックアウトされて有名になったから。世界大会は世界の頂点を決する厳しい戦いの場であるが、世界大会に出場した世界戦士の同窓会でもある。世界の新極真会の仲間の同窓会である。と自分は昔からそう思っている。

世界大会と世界ウエイト制大会が2年間隔で4年毎に開催される。その度に楽しみのひとつが世界の仲間達との再会である。自分の記憶では、常設道場をオープンして最初に来てくれたのがスペイン支部の3人の師範達だった。ヘスス・タラン師範(五段)、ペドロ・ソリアーノ師範(四段)、レオ師範(四段)(※当時の段位)。新極真会になる前で第8回世界大会の直前の3月だった。まだ道場を開設して1年余りだったので飾り物も少なく、昔の写真を見ると大山総裁の写真と押忍の掛け軸位しかなく殺風景だった。今のように書や写真が山のようにはなかった(笑)。自分にとっても道場生達にとっても、道場で初めての国際交流だった。それも初対面の高弟の師範方との。極真空手を愛する者同士、言葉は通じなくても大山総裁の同じ弟子である、魂は通じた。稽古の後は3階の自宅で家族道場生達と一緒に夜遅くまで美味しいお酒を飲みながら語り合った。出稽古はその1回だけであるが、国際大会の度に、自分の方が少し年上であるがお互い“Brother!Brother!(兄弟)”と呼び合って親交を深めて行った。会う度にプレゼント交換をした。プラスアルファー、啓治(師範)が緑代表や外舘師範と何度もサマーキャンプなどで遠征にも行ってるので尚親交は深まった。一度でも戦った相手。一度でも行った国(道場)。一度でも一緒に稽古をしたら。・・・自然と仲良くなる。これも縁である。

空手家は拳を交えてこそ・・・縁が生まれる。

バレリーは二度来た。一度はフィアンセを連れて。この夏台風被害を知って、家族は大丈夫ですか?娘さん達は元気ですか?と温かいメールをくれた。大会が終わってゆっくり話をした時、メールの御礼をした。6歳と8歳の二人の娘さんが今空手を頑張っている話など聞いた。

“Challenge、three daughters as me!”

と言ったら首を振りながらニヤッと笑っていた。今ではロシアチャンピオンで世界屈指の強豪選手となったナザール・ナシロフ選手も高校生の時に出稽古に来た。いつも買い出しに行く加曽利の業務スーパーの隣のサイゼリアで食事をした。懐かしい想い出である。

今でも親交が続く海外の師範方や道場生達。その彼らに共通して言えること。それは、一度でも道場に出稽古に来たり食事をしたら、その恩を決して忘れていないということである。空手を愛する彼らにとって、空手母国日本の師範の道場と自宅でお世話になることがどんなに嬉しいことか!反対の立場になったら分かる。海外に一度でも行ったら分かる。

彼らが決して忘れてないこと。それは・・・

 “一宿一飯の恩義!”である。

何歳になっても、爺になても一生の付き合いをするんだろうなあ。子供みたいに会う度にプレゼント交換するんだろうなあ!空手をやって本当に良かった。自分の原点は第4回世界大会である。世界大会に出るのは簡単ではない。しかし、道場生達には国際交流の場を経験させて、同じような想いをさせてあげたいと思う。

そして間違いなく言えること。それは、新極真会だからこそ出来ることでもある。そしてもうひとつ。チャンス(機会)は二度とないかもしれない。世界大会で日本選手団が男女W優勝を成し遂げ、中国支部から初めて孫師範代や道場生達が道場を訪れた。同じ道場でも一日として、同じ一日などない。

世界大会は4年に一度ではない。4年に一度開催されるが、その1回1回は一生に一度の事である。

組織に感謝!大山総裁に感謝!感謝!!

誰かが言った。

Shinkyokushin is one big familly!