社会に協調してこそ

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本当なら今週末、今頃は富士にいた。フルコンタクト空手界が大同団結して初めて開催される全世界フルコンタクト空手道選手権大会。その日本代表選手団の強化合宿とやはり全日本フルコンタクト大会に向けた共催のU-22強化合宿が富士緑の休暇村で行われる予定だった。しかし、中止となった。3月は多くの行事が中止・延期となった。

3月11日までは全国の支部道場も一斉休館となった。

稽古は出来なかった。しかし、その代わりに出来た事もあった。9月の台風がきっかけで自宅の片づけに合わせて始めた事務室の整理整頓!この一斉休館の間も続けた。お陰で加曾利に引っ越して来て以来の大掃除と整理整頓が出来た。20年振りに目にするものもあった。大山総裁の著書を始め現役時代の写真アルバム。はたまた公務員時代の辞令。紙切れ一枚で転勤と職務が変わった。極め付けは何と言っても、初代桃太郎の母から骨折した時に贈ってもらった「兜の色紙!」だった。まだまだたくさん宝物が出てきた。道場生達には稽古が出来なくて大変迷惑をかけてしまったが、この一斉休館で事務室の整理をすることがなかったら思わぬ場所から宝物を発見することはなかった。

自分が空手を志すきっかけともなった大山総裁の若き日の修業時代を描い劇画「空手バカ一代!」。この休館中に第1巻を読んだ。YouTubeで第1話も見た。大山総裁は特攻隊に所属、飛び立つ前に戦争が終わった。敗戦の焼け野原で夢も希望もない荒れ狂った生活の中で唯一の光明を見つけた。それが空手だった。そういう日々の中で「正義なき力は無能なり!力なき正義もまた無能なり!」と悟った。大山総裁が飛び立つ予定だった基地は、鹿児島の知覧だった。昨年の6月に日本代表強化合宿の際に訪れた。TVアニメのオープニングにも登場するが、大山総裁が進駐軍から逃れてひとり修行した場所が、山梨県身延山の久遠寺だった。第11回世界大会の日本代表選手団強化合宿の時に必勝祈願で行った。場所は違ったが滝行もした。小学生の頃に憧れた漫画の歴史を今自分が歩いていることに改めて気が付いた。

この一斉休館で休んだ日々を無駄にしてはいけない。身体が鈍っただけだと単純に終わらせてはいけない。空手がどれだけ好きか見つめ直すいい機会であったのではなかろうか。強化合宿は中止となってしまったが、今できる事を精一杯やるだけのことである。もし合宿に行ってたら。もし大会に臨むとしたら。万全を期して臨むはずである。だから道場再開においても全く同じである。各々が自覚を持って感染(拡大)予防に万全を期して稽古に臨んで貰いたい。これから社会に出ても同じである。目の前の事を全力で取り組む。社会の一員として。組織の一員として。国民のひとりとして。大会はあるが。大会は大事であるが。道場の挨拶や稽古とはそういう時のための訓練だとも思う。挨拶も稽古も社会の実戦で役立たなければ意味がない。それが武道であると自分は思う。社会に協調してこその武道である。

 社会に活かしてこその武道である!

一般部に続いていよいよ来週から桃太郎達も戻って来る。少年時代に憧れた空手バカ一代!その空手を今は自分が道場を持ち教えている。あらためて思いを噛み締めながら稽古しようと思う。千葉に来て良かった。第三希望だったけれど千葉に来て本当に良かった。実はこれが間違いだったとは・・・今回、間違いに初めて気が付いた。熊本の研修所を卒業する直前に書いた勤務地と職務の希望を書く「身上申告書」。千葉は第三希望にも載っていなかった。

千葉の千(ち)の字も載っていなかった(笑)!

ただ言える事がひとつだけある。その場所を都(みやこ)にするもしないも自分次第である。