Category Archives: 師範ブログ

兄弟の夢

宿命!

幼き頃の『兄弟の夢 それは極真空手をすること!』だった。

自分達兄弟の今があるのは、新極真空手のお陰である。組織の、そして何より緑健児代表のお陰である。緑代表が福岡支部長に就任した時、空手さえやめていた啓治を師範代として迎えてくれた。緑代表の恩は一生忘れない。緑代表との縁に、出会いに感謝し、50歳の時にこの『兄弟の夢・・・夢は叶えてこそ夢!』の書に世界大会特別演武の写真を張り、総本部鏡開き会で緑代表に贈った。

同じ年の4月、自分はカラテワールドカップ全階級制覇の野望を持ってリトアニアへ、啓治は日中友好と新極真空手普及のため再び中国上海へ旅立つ直前のことであった。皮肉にも啓治は日本選手団がリトアニアへ出発する日に病に倒れた。

あれから6年が経った。啓治は懸命にリハビリに励んでいる。56の齢にあたり兄弟二人に、新極真会の仲間はもとより世界中の皆さんからお祝いや励ましのメッセージを沢山頂いた。こんな嬉しいことはない。こんな幸せなことはない。本当にありがとう!

こんな自分でも付いて来てくれる道場生達がいる。親子の夢を叶えむと稽古に励む桃太郎達がいる。その父や母達がいる。千葉のお父さんと呼んでくれる人がいる(笑)。

共に喜び 共に悲しみ 共に戦う仲間がいる。

“夢は叶えてこそ夢!”

道場生の夢を叶えるため老体に鞭打ってまだまだ頑張らねば!

空手をやって本当に良かった。空手を通じて世界中に仲間が出来た。その世界中の仲間達から『1月11日武道鏡開きの日』に祝福のメッセージを頂いた。兄弟二人、この意義深き日に生を授かった。この縁(えにし)は宿命だったのかもしれない。そして“道!”を教えてくれた父。感謝!感謝!神謝!

 この道より 我を生かす道なし この道を歩く!

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初夢!!

日本選手団七階級制覇の報告を大山総裁の墓前にすることが出来た。今年は更に弟啓治の元気な姿を三好副代表と共に掛け軸を通じて報告することが出来た。大山総裁の眠る護国寺で総本部鏡開き稽古会を行うようになって何年になろうか?1月7日、今年も緑代表の大号令の下、一年の最高のスタートを切ることが出来た。

稽古に先駆けて行われる本殿での必勝祈願のあと、導師を務める御住職の講話が恒例となっている。毎年有意義な話が聞けるので、新年の楽しみにしている一つでもある。今年は特に心に残る話であった。

平安時代に小野道風(おののみちかぜ)という有名な書家がいまして・・・

名前は聞いたことがなかったが、「書(道)家」という言葉に興味が湧いた。話の内容はこういうものであった。

小野道風は、自分の才能のなさに自己嫌悪に陥り書道をやめようかと真剣に悩んでいた。所謂スランプに陥っていたのである。壁にぶち当たっていたのである。そんな時、ある雨の日に散歩に出かけた。柳の木のそばに行くと蛙がいた。蛙が柳の葉っぱに飛びつこうと挑戦している姿を見た。しかし、柳(の葉っぱ)は高く、飛んでも届かない。それでも蛙は何度も何度も挑戦するのである。

その時に小野東風が思ったことは

『バカな蛙だ。いくら飛んでも柳に飛びつける訳がない。』

失敗しても失敗しても、何度も何度も挑戦する蛙。バカにはしながらも気になってその様子を道風は見続けた。すると偶然にも強い風が吹き発心し、柳がしなり、蛙は風に乗って見事に柳の葉っぱに飛び移ることが出来たのである。それを見て、道風はハッとした。

『バカは自分のほうだ。蛙は一生懸命努力をして偶然を自分のものとしたのに、自分はそれほどの努力をしていなかったのだ。』と悟ったのである。

それから道風は血の滲むような努力をして今では『書道の神』として祀られるくらいになったそうである。

御住職はこの話を通して、空手道の修行に当てはめて話をされたのである。

ただ単純に奇跡が起こった話では決してない。ただの偶然の話ではない。蛙自身の何度も挑戦する努力もさることながら。もしあの時、風が吹かなかったら?風に乗ることが出来なかったら?もしあの時、柳がしならなかったら?そしてそのタイミングである。蛙が何度挑戦しても、風が吹き柳がしなるその“時!”でなければ成し遂げられなかったのである。また、蛙をバカにしながらも道風が見続けたからこそ、その瞬間を見ることが出来たのである。そして何より、道風はそれを教訓とし血の滲むような努力をしたのである。事を起こしたのである。幾ら教訓を得ても、思っても、行動を起こさなければ事は成就しないのである。

道風と蛙の話を聞きながら啓治から教わったあの言葉とリハビリに懸命に励む姿を思い出さずにはいられなかった。昨年、奇跡とも言える復活をした。地元のお祭りで見事な試割りの演武を披露した。病に倒れて5年、夢にまで見た中国上海の地に立った。啓治の愛弟子達と涙の再会を果たしたのである。完全復活には遠く及ばぬが、奇跡の復活劇を成したのである。あの言葉とは・・・

 “天の時を得て 地の利を生かし 人の和を重んじ・・・”

自分は常々こう思っている。

『師範の仕事は、道場生にチャンスを与える事である!』

チャンスというと大袈裟かもしれないが、色々な機会を与える事だと思っている。空手の大会然り。数々の強化合宿然り。この講話を聞いた総本部鏡開きでさえ、師範の許可なしに参加することは出来ない。今自分は、新極真会の選手強化委員会に属している。しかも、日本代表選手団監督の要職にある。特に大会志向の道場生に、「一番の夢は?」と質問。一番の答えは、“世界大会出場!”ではなかろうか。

“世界大会日本代表選手になったら、間違いなく(空手)人生は変わる。”

努力なしに決してチャンスは訪れないし、訪れたとしても事を成すことなど出来ない。与えられたチャンスを生かすも殺すも、与えられた本人次第である。また、それが大きければ大きいほど、チャンスが訪れる機会は少ない。また叶えることは難しい。

1月7日、はたして何人の道場生が小野東風の話に心を留めただろうか?奥村師範の詰まらい話、実は東風の蛙のような話ばかりなんですよ(笑)。

皆さんは、空手の神様の存在を信じますか?自分は信じています。信じている人は、護国寺で聞いた小野東風のような経験がある人ではないでしょうか?あの道風が見た蛙と同じような光景を見たことがある人ではないでしょうか?自分には見えるんですよ。入門以来、毎年稽古日数一番の翔太が全日本の舞台で大暴れする姿が。吠えまくりながら正拳突き、下段回し蹴り、前蹴り…と翔太が大暴れする姿がはっきりと見えるんですよ(笑)。

桃太郎クラスの少年部達が世界へ翔たく姿がはっきり見えるんですよ。

桃太郎クラス稽古初め、実は道場開設以来の大失態をしてしまいました。ロシア遠征の時よりはましですが。少し天井が揺れているような気がしてたんですが。電話が鳴っていたような気もするんですが。玄関の挨拶なんか全く聞こえませんでした。夢を見てました。黄泉の世界へ引き込まれようとしていたのかもしれません(笑)。危ないところでした。黄泉の世界から奥村師範を救ってくれたのは、紫穏の号令でした。『気合い入れて~!』あれで蘇りました。

17時10分でした(笑)!

桃太郎達の元気一杯な気合いに救われました。でも、道場で初めての書初め(大会)は大盛況でした。毎年、やろうかと思っています。

実はあの時、初夢見てたんですよ。内緒で教えます。

“亀さんがね・・・兎さんを抜いて一番になる夢見てたんですよ!”

手相は全く分からないんですが、何故か最近霊感が強くなったような気がします(悲)。

 

 

 

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幸せという字は・・・

大山総裁の墓前に日本代表選手団7階級制覇の報告をすることが出来た。また新たな誓いを立てた。緑代表の号令の下、鏡開き稽古で最高のスタートを切ることが出来た。偶然にも前日に啓治から届いた魂の『龍翔鳳舞の掛け軸』を緑代表と三好副代表に渡すことが出来た。

しかし、正直昨日は辛い一日でもあった。辛かった(涙)。総本部道場での新年会のあと、いつものように、いつものメンバーで、いつもの店に二次会に行った。道場に帰ったら12時を回っていた。何気にPCを開いたら1通のメールが届いていた。其処には満面の笑みで色紙を持つ少女がいた。昨年5月、絶対優勝を義務付けられた大会で3位に終わり、会場で一緒に涙した岡山の姪っ子だった。今日は、最高の笑顔で自分を迎えてくれた。心がどんなに和んだことか。

或る人が言った。

“辛いという字に一(線)を入れたら、幸せになる!だから辛くても一歩前に進むんだよ。”と。

また或る人が言った。

“辛いに十を足すと幸せになる!だから十分辛い目にあったら必ず幸せになるんだよ。”って。

幸か?不幸か?両親が「幸一」と単純な名前を付けてくれた。

辛い時、助けてくれるのはやはり仲間達である。共に喜び、共に悲しみ、共に歩んでくれる仲間達の存在があってこそである。

1月7日、新たな戦いの年に相応しい、闘いの一日であった。今はただただ祈るしかない。

ありがとう!